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放送直後キャストインタビュー



――原作はみなさん、すでにお読みになっていたんでしょうか。

茅野
初めて原作に触れたのは、たぶん資料で抜粋を読んだんだと思います。『がっこうぐらし!』というタイトルで、絵柄もすごくかわいくて、「楽しそうな作品だな」と思って、パラパラとめくっていたら、「あれ? なんかちょっと不穏だぞ」と(笑)。その抜粋だけでも結構、惹きつけられるものがありましたね。しかも、ちゃんと原作を読んでみると、想像していた以上に衝撃的な展開が待っていて……。アフレコがすごく楽しみになりました。

水瀬
私が衝撃を受けたのはやっぱり、ゆきが見ている世界と、ほかの――くるみたちが見ている世界が違う。そのことがわかった瞬間ですよね。冒頭、ゆきが「音楽室はこんなところがいい!」とか、学校のいいところをいくつも挙げるんですけど、そのキラキラと輝いている世界が、じつは……という。くるみたちが見ている、世界の本当の姿がバッと絵で描かれた瞬間ですね。「ああ、ゆきは学園生活がキラキラしているって言ってたけど、実際はこんな状況なんだ」と。そのギャップがすごく大きくて、心をグッと掴まれました。

小澤
なんというか、いろいろ考えさせられる原作でしたね。状況から察するに、世界がタダ事ではないのは間違いないじゃないですか。こういうところで「彼女たちはいったいどんなことを考えてるんだろう?」と。さっきも少し「『がっこうぐらし!』は日常系だよね」って話をしていたんですが、これもまた、彼女たちの「日常」なのかなって。そこは面白かったですね。

M・A・O
原作を読みながら感じたのは、「本当に強い女の子たちなんだな」ということでした。いろいろと希望が見えてはくるんですけど、その光も見えたと思ったら、またすぐに消えそうになったりして……。でもそういうときでも、みんなで団結して支え合いながら、困難を乗り越えようとしていく。その絆の強さが、すごくステキだなって思いました。あとはやっぱり“かれら”ですよね。かわいらしい絵柄とのギャップが、すごくクセになる。今から第6巻が楽しみになってます!

高橋
私は第5巻の、とあるシーンで号泣したんですよ。これはほかシーンにも共通したことなんですけど、一見、すごく普通のことを言っているように見えるんですけど、彼女たちが言うからこそ、重みを感じる言葉というのがある。そういう言葉がそこここに散りばめられていて……。いや、本当に泣いちゃいましたね。

加藤
私は全然内容を知らなかったんです。なので、第1話のアフレコの前に台本を見ながら映像をチェックしてたんですけど、やっぱりあの最後の展開ですよね。「え、これはどういうことなの!?」って、すごくビックリして(一同笑)。

加藤
そうですね、まったく前情報を入れてなかったので、本当に驚きました。

茅野
太郎丸は、原作よりもアニメの方が出てきますよね。

加藤
聞いたところによると、原作では数ページしか出てこないそうなんですけど、今回のアニメではキービジュアルにも出てきているし、その後で原作を読ませてもらったら「あっ、こういう展開が待ってるんだ」って……。いろいろとびっくりするような展開が多い作品だったので、どんどん読み進めてしまいました。

水瀬
原作とアニメでは、同じようなストーリーでもそこまでの展開が全然違うんですよね。太郎丸もそうだし、あと最初からみーくんがいることもそうなんですけど、持って行き方が全然違う。だから、原作をすでに読んでいらっしゃる方でも、きっと新しい発見があるんじゃないかな、と思うんですよね。

――みなさん、原作を読んで驚かれたようなのですが、なかでも一番ショッキングだった場面はどこでしょうか?

水瀬
第1話がまさにそういう感じですけど、明るい場面が本当に明るく描かれているからこそ、そうじゃない場面が際立つ。だから最近は、台本を読んでいても、明るいシーンが続くと「次くらいで来そうだな」って、身構えるようになりました(笑)。そうかと思えば、今度はグッと胸が詰まるような回想シーンが入ってきたり……。最初の頃は結構、その振り幅に振り回されていたんですけど、今はもう、そのサイクルがすごく心地いいんですよ。可愛らしい部分と少しダークな部分――その配分は、今回のアニメでも上手く映像化されているんじゃないかなと思います。

小澤
原作を読んでてもアニメを見てても、「これってまさか」と気付いたときに「うわーっ」ってなりますよね。なんというか、じわじわ来るところがある。「ああ、そういうことだったのか」と。しかも単純に「怖い」というだけじゃなくて、「かわいそうだな」とかいろんな感情に、じわじわと訴えてくるところがあるんですよね。

M・A・O
私も、第1話の最後のゆきちゃんが衝撃的だったんですけど、もう一度、観直したときに、Aパートの終わりくらいに窓ガラスにヒビが入ってるところがあって。そこに気付いたときに「ハッ! ここから始まっていたのか!」という衝撃がありました。そこに気付き始めると、りーさんの動向を見ても「これは何かの伏線じゃないのかな?」って、気にするようになりましたね。

高橋
私も伏線には驚かされましたね。気付いて遡っていくと「あ、これもそうだったのか!」となる瞬間が、一番怖い(笑)。

茅野
明るいシーンほど怖いですよね。ゆきちゃんがにこにこ笑いながら授業を受けている場面でも「じつはこのシーンには誰もいないんだよな」とか「本当は、もっと学校はボロボロの状態で……」って考えて観ると、すごく怖く感じます。明るいシーンであればあるほど、切なくなるし、結構、ガツンと来るところがありますよね。

――あと、水瀬さんたち4人はオープニングもやられていますよね。曲を最初に聴いたときの印象は?

水瀬
すごく可愛い曲だな、と思いました。ただタイトルをゆっくり読むと「おお……」みたいな。

加藤
どんなタイトルなんですか?

小澤
「ふ・れ・ん・ど・し・た・い」ってタイトルなんですけど。

M・A・O
イントネーションを間違えると、「し・た・い」が「死体」に聞こえるんです。

茅野
ハッ、フレンド・死体!?(笑)。

――それは、文字では今いち伝わらないですね……(笑)。

加藤
それってつまり“かれら”ってこと?

水瀬
そうなんですよ。たぶん「し・た・い」と「死体」で、ダブルミーニングになってるんです。

高橋
たしかに学校の友達は、みんな普通じゃないですもんね……。

小澤
ちょっと狙ってるんじゃないかなっていう。

水瀬
しかも歌詞も、何も知らない人だったらきっと「かわいらしい歌詞だなあ」で終わると思うんです。でも『がっこうぐらし!』の世界観がわかったうえで改めて読むと、いろいろと「ああ……」みたいな(笑)。

茅野
そうだったんだ!

水瀬
リズムとかテンポがいい曲なので、明るくサラッと聴けるんですけど、歌詞にも注目してほしいなと思いますね。

小澤
アニメの本編ともそこは共通していて、よく考えると「ああ!」っていう。そういうところが、いかにも『がっこうぐらし!』らしいなあって(笑)。

M・A・O
今回、PVの収録もやらせていただいたんですけど「ポップな学園生活部の部室」というコンセプトだったんです。衣装もカラフルだし、小道具もみんなすごくかわいくて……。みなさん、驚いてくれればいいなと思いながら、収録しました(笑)。

――ダンスは大変じゃなかったですか?

M・A・O
頑張りました……(笑)。

小澤
大変でした。

高橋
ダンス、大変だったね……。

加藤
公式サイトでPVが流れてたよね。頑張って踊ってたの、観たよ!

高橋
ありがとうございます!(笑) 結構、角度を変えて何度も録りなおしたんですけど、特にソロカット撮影はカメラの正面でひとりで踊るので「うわーっ、間違えられない!」って。すごく緊張しました。

――もう人前では披露されました?

高橋
つい先日「まんがタイムきららフェスタ」で披露しました!

小澤
みなさん、すごく盛り上がってくれて、うれしかったです。「ハイ!」とか合いの手も入れてくれて。

高橋
なんかこう「かわいいオープニングが始まったぞ!」っていう気分になってもらえたらいいな、って。

水瀬
「日常系の新作が始まるぞ!」みたいな(笑)。

小澤
「やっぱり『きらら』だぜ~」っていうね。

茅野加藤
からの~?(一同笑)

加藤
でも、私もすっかり騙されたうちのひとりだからなぁ……(笑)。

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